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2007年10月22日(月) 20時14分

<ポーランド>野党大勝でイラク駐留軍の撤退が浮上毎日新聞

 【ワルシャワ中尾卓司】21日投票されたポーランド総選挙で、野党「市民プラットフォーム」が大勝を収めたことで、イラクに駐留するポーランド軍の撤退が浮上している。同党はこれまでイラク駐留の継続に疑問を投げかけており、同党幹部は選挙終了後、「すでにイラク駐留ポーランド軍は役割を終えた。ポーランド軍は08年はじめに撤退すべきだ」と明言した。

 イラクには、現在約1000人のポーランド軍部隊が駐留している。

 トゥスク党首率いる市民プラットフォームが政権についた場合、レフ・カチンスキ大統領、ヤロスワフ・カチンスキ首相の兄弟政権による強硬路線でひびが入った欧州連合(EU)との関係を改善する方向だ。さらに、米国との同盟関係を強化したカチンスキ兄弟を「米国に傾き過ぎ」と批判しており、親米路線にも一定の歯止めをかけるものとみられる。

 同党は、カチンスキ政権が積極的だった米国のミサイル防衛(MD)システム計画受け入れにも慎重な姿勢を示し、「計画受け入れには、米側により厳しい条件を要求する」と表明している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071022-00000102-mai-int