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2007年10月22日(月) 19時27分

秋田県の名産品「比内地鶏」の偽装が発覚 おでんの卵や鶏のつみれにも使用フジTV

秋田県で、県の名産品の1つである「比内地鶏」の偽装が発覚した。
秋田・大館市にある食肉加工会社「比内鶏」は、およそ10年も前から、「廃鶏(はいけい)」と呼ばれる、卵を産む役割を終えた雌の鶏の肉を、「比内地鶏」と偽って出荷していた。
廃鶏について、こうした廃鶏を扱う養鶏場に聞いた。
卵を産むために飼われる雌の鶏がいる養鶏場に一角に、のど元の毛が薄くなっている鶏がいる。
この鶏が、もうすぐ廃鶏として処分される鶏で、浅野養鶏場の浅野良仁社長は「1年間卵を取りますけども、そのあと、要らなくなった鶏を『廃鶏』と言ってます」と話した。
比内地鶏と廃鶏の肉を比べると、比内地鶏には、ほどよく脂が乗っているのに対し、廃鶏は肉質が硬く、肉団子やハムなどの加工品に混ぜたり、動物用の飼料に使われるという。
養鶏業者によると、廃鶏の取引価格はまさに激安で、浅野社長は「1羽、10円です。大手では、お金を取られると。処理料を取られるというところもあるそうです」と話した。
廃鶏の肉を焼いて食べてみると、かなり歯ごたえがあり、強くかんでもかみ切れないような肉質だった。
「比内鶏」は、こうした肉を「比内地鶏」と偽り、消費者を裏切ってきた。
さらに22日、おでんの卵や鶏のつみれにも、比内地鶏ではない肉を使って、偽装していたことが判明した。
「比内鶏」の石川 徹監査役は22日午後、「お客さまの方から、『これ本当に安くて比内鶏なのかな?』という話を聞かれたこともございます」と話した。
今回の事態に、地元の人は「わたしはびっくりしましたよ」、「お土産とかは、もう比内地鶏っていう頭があるからね。がっかりしました」と話した。
また、秋田の郷土料理を出す東京・北区の「きりたんぽ」では、「秋田の人間だからって、一生食べれない人だって、いっぱいいるんですから。秋田の恥だな」と話した。
highlow highlow 2007/10/22 19:27 取材: 秋田テレビ

http://fnn.fujitv.co.jp/headlines/CONN00120483.html