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2007年10月22日(月) 22時46分

「比内地鶏」偽装は12商品 繁忙期は賞味期限改ざんサンスポ

 記者会見で頭を下げる「比内鶏」の石川徹監査役(左)と桜井久美営業課長=22日午後、秋田県大館市

 記者会見で頭を下げる「比内鶏」の石川徹監査役(左)と桜井久美営業課長=22日午後、秋田県大館市

 偽装が発覚した「比内鶏」の一部商品

 偽装が発覚した「比内鶏」の一部商品

 秋田県大館市の食肉加工製造会社「比内鶏(ひないどり)」(藤原誠一社長)による「比内地鶏(ひないじどり)」の偽装問題で同社は22日、発覚後初めて記者会見し、偽装した商品は全部で12種類で、繁忙期の7月や12月には薫製の商品について賞味期限を改ざんしていたことを明らかにした。

 石川徹監査役らは「安易な気持ちで(比内地鶏という)名前を付けてしまった。迷惑を掛けて申し訳ない」と陳謝。卵を産みにくくなった「廃鶏」と呼ばれる雌の鶏を使った理由として「薫製の材料に適していた。1羽20−30円で仕入れられた」と説明した。

 みそ漬けなど消費者が食べて分かる商品には本物の地鶏を使っていたが、北海道苫小牧市の食肉加工販売会社「ミートホープ」による食肉偽装が明らかになったころから問題だと感じていたという。同社の商品は全部で23種類で、偽装した商品が売り上げに占める割合は約4分の1。社長とは21日から連絡が取れていないという。

 一方、秋田県は同日、対策本部を設置。寺田典城知事は「事実確認や原因究明について、1カ月以内にすべてけりをつけたい」と述べた。県は実態解明のため、23日に再度、同社に立ち入り調査を実施。ほかの業者についても偽装がないか、調べる予定。


http://www.sanspo.com/sokuho/071022/sokuho069.html