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2007年10月22日(月) 00時36分

弁護士、地方の時代? 日弁連の就職説明会は大盛況朝日新聞

 日本弁護士連合会が21日、これから司法修習を受ける修習生らを対象に大規模な就職情報説明会を催した。合格者急増で「就職難」が懸念されている修習生。地方の弁護士不足を解消したい日弁連。実際の就職は1年以上先だが、東京・霞が関の会場は大盛況だった。

日本弁護士連合会による就職説明会には、大勢の司法修習生らが参加した=21日、東京・霞が関で

 参加したのは、東京と大阪を除いた全国32の弁護士会の担当者と460人の修習生ら。説明会は昨年から3回目だが、集まった人数は最多。主に、法科大学院を経て9月に新司法試験に合格し、11月から1年間の修習に入る「新61期」だ。今年に就職活動した「60期」は今も就職できない人がおり、「61期」はさらなる「就職難」が予想されている。

 熱心に回っていた男性(24)は「法科大学院の先生からも、先輩からも『61期は厳しい』と言われ続けている。きょう話を聞いて、地方には求人があると分かった」。出身県のブースをのぞいていた女性(24)は「高齢化が進んで弁護士が足りないことや、女性が少なくて求められていることを知った。でも希望の勤務地は、今のところ東京6割、地元4割です」と話した。

 前日の20日には、「司法過疎」地域に弁護士を派遣する日本司法支援センター(法テラス)と「ひまわり公設事務所」も合同で就職説明会を開催。200人以上の修習生らが詰めかけ、過疎地での勤務経験を持つ先輩に質問する列ができた。

 03年から2年間、北海道の法律事務所長を務めた女性弁護士は「『過疎地に行くなんて変わり者』という目で見られたが、今や一つの選択肢としてすっかり定着した」と話した。

http://www.asahi.com/life/update/1021/TKY200710210161.html