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2007年10月22日(月) 10時44分

「米高官と会うべきだ」山田洋行元専務、守屋前次官に政策助言産経新聞

 老舗防衛商社「山田洋行」(東京都港区)をめぐる不正支出疑惑に関与した疑いが出ている同社元専務(69)=昨年6月退社=が、防衛省の守屋武昌前事務次官(63)に対し、米政府元高官の名を挙げて「在日米軍再編問題の解決のために会うべきだ」などと進言していたことが21日、関係者の話で分かった。守屋前次官は、元専務からゴルフや飲食接待を受けていたことが判明しているが、政策的な問題でも助言を受けるほど親密な間柄だった。
 元専務は、米国での商取引に関連して元高官と面識があったといい、守屋前次官にこうした米国人脈を示すことでさらに親密な関係を構築しようとした疑いもある。
 関係者によると、元専務が名前を挙げたのは、知日派で知られ、米国の軍需産業にも影響力があるとされる米国務省、国防総省の元高官。沖縄の米軍基地移転問題にも一定の影響力を持っていたとされる。
 守屋前次官は平成15年8月に事務次官に就任。沖縄の米軍基地移転問題など在日米軍再編をめぐって、米国防総省との交渉に携わる一方、一部で意見が異なる外務省との調整でも重要な役割を果たしていた。
 関係者によると、元専務は守屋前次官に対し、問題解決のために防衛庁(現防衛省)は米政府との関係を強化すべきだとの見解を説き、元高官の名を挙げて「そういう人とよく会って話をすべきだ」などと助言したという。
 守屋前次官は、航空機課長や官房長、防衛局長など旧防衛庁内局の主要ポストを歴任し、元専務とは約25年前から面識があったという。

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