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2007年10月20日(土) 20時46分

<比内地鶏偽装>秋田・大館の加工会社、10年前から使わず毎日新聞

 秋田県大館市の肉製品加工会社「比内鶏」(藤原誠一社長)が、比内地鶏と表示した肉や卵のくん製に、比内地鶏を使っていなかったことが分かった。少なくとも約10年前から偽装していたという。県が20日発表した。

 県によると、大館保健所に匿名電話で情報が寄せられ、同保健所が16日、食品衛生法に基づき同市の工場を立ち入り検査した。さらに、県生活環境文化部は20日、景品表示法違反などの疑いで検査した。藤原社長は「社長に就任した約10年前から比内地鶏はまったく使っていなかった」と答えたという。製品の外装は「秋田県産比内地鶏くんせい」となっているが、偽表示とみられる。同社は17日から製造を中止し、製品回収を始めた。偽装発覚を受け県は公正取引委員会と協議のうえ、処分を検討する。

 同社は年間売上が3億数千万円で従業員16人。スーパーなどに鶏製品を出荷している。

 比内地鶏は名古屋コーチン、薩摩地鶏と並ぶ、日本3大地鶏の一つ。【岡田悟】

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