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2007年10月20日(土) 13時25分

赤福、冷凍せず一部再出荷 期限切れの可能性朝日新聞

 餅菓子の老舗(しにせ)「赤福」(三重県伊勢市)が売れ残った商品を再出荷していた問題で、商品の一部を冷凍せずに再出荷していたことが、三重県や名古屋市などが19日に行った立ち入り検査で分かった。この再出荷では新たな日付を刻印し直していた。同社はこれまで、売れ残り商品は冷解凍して再包装していたことは認めていたが、冷凍せずに再出荷していたことがわかったことで、食品衛生法違反の疑いがあるとして、関係者からさらに事情を聴く方針だ。

 同社の浜田典保社長は18日の記者会見で、売れ残り商品を冷解凍して再出荷する「まき直し」について、「当日回収した商品でそういう作業をしていた。翌日に戻ってきた遠方の商品はただちに焼却していた」と説明していた。

 だが実際は、回収した商品を冷凍せずに翌日以降の日付で再出荷するケースがあったことが判明。赤福は赤福餅の消費期限を「夏場は出荷から2日、冬場は3日」としてきたが、消費期限切れの商品が売られていた可能性もある。

 三重県などは、温度管理など食品衛生法上問題があった可能性があるとして、こうした作業が始まった時期や数量などをさらに調べる。

 一連の赤福の偽装をめぐっては、同社は店頭に並べた商品についても、一転して再使用を認めていた。さらに、出荷前日にあらかじめ翌日の日付を製造日として刻印する「先付け」と呼ぶ手法で出荷調整していたこともわかっている。

http://www.asahi.com/national/update/1020/NGY200710200001.html