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2007年10月19日(金) 12時19分

女子アナをトイレで盗撮した「朝ズバッ!」スタッフ ──この週刊誌がすごいオーマイニュース

 以前から疑問に思っていた。なぜ乗り物に乗ると、何度も何度も「携帯電話はマナーモードに、シルバーシートの前では電源をオフにしてください」とがなり立てるのだろう。だが、世の常識派は、ペースメーカーなどに影響を与えるからだと、私の疑問など一顧だにしないだろう。

 10月17日、携帯電話が原因と推測されるトラブルがあった。

 長崎空港で、羽田行き全日空機が、乗客の携帯電話がオフになっていなかったために、無線装置が作動しなかったというのだ。乗客の一人が、電源を入れていたことを申し出て、オフにしたところ、装置が正常に戻ったという。

 そうだとしたら、これほど微量の電磁波にも反応してしまう飛行機のほうが、私には恐ろしいが、携帯電話にはそうした“力”があるのかもしれないのだから、注意しろと、メディアはしたり顔で書き立てる。

 しかし、だとしたら、これだけ携帯電話で潤っているメーカーに、そうした影響を与えない電話機をつくるよう、なぜ、大きな声を上げないのか不思議でならない。

 クルマが突然走り出して人間を轢き殺せば、クルマメーカーは責任をとらされ、場合によっては潰れるだろう。携帯電話が、心臓に問題を抱えている人に悪影響を与え、死に至らしめたら、携帯を使用した人間はもちろんだが、メーカーも責任をとらされるのが当たり前ではないか。

 莫大な広告費がほしくて、テレビ、新聞、雑誌、すべてのメディアは次々発売される新型携帯電話を取り上げ、機能がどうのこうのと購買欲を煽り立てるが、電磁波が全くない携帯が売り出されたとは聞いたことがない。病院ではピッチを使っているようだが、ならば、すべてをそれに変えるか、乗り物に乗ったときは、一切携帯を使えなくなるようにすべきではないか。

 莫大な利益を上げているNTTやau、ソフトバンクは、その利益を使って、世界に先駆け、電磁波なしの携帯を研究開発するべきだ。

 それができないなら、携帯を使えないエリアを全国に拡大するべきだと、思うのだが、これは携帯を電話としてしか使っていない人間の遠吠えだろうか。そろそろ乗り物の中の連呼をやめて、人間に優しい携帯電話をつくるよう、メーカーに働きかけるキャンペーンを、勇気のあるメディアはやるべきではないか。

  ◇

 前置きが長くなってしまったが、今週も、目を引く記事は、そう多くはない。

 死刑の問題を考えている人ならば、「週刊朝日」の「鳩山邦夫 私が死刑を執行する理由」を読んでおいたほうがいい。世界の趨勢は死刑廃止なんだそうだが、死刑を支持する側の論理がよく分かる。

 TBSというテレビ局がどうしようもなくなっていることが「週刊文春」の「『朝ズバッ! 』スタッフに女子トイレで盗撮されたTBS久保田智子アナ」を読むとよく分かる。みのもんたや亀田一家のよいしょに始まり、今度は、その、みのの番組のスタッフが女子トイレに潜んで、上から携帯で写真を撮ろうとしたのだ。この男、これが始めてではなく、携帯には何人もの女性の写真が残っていたという。

 「週刊朝日」東海林さだおさんの人気連載、「あれも食いたいこれも食いたい」1000回を記念した「お弁当コンテスト」がおもしろい。グランプリの「追憶の弁当」はうまそうだ。しかし、東海林さんの連載、今回は「佃煮を擁護する」だが、よく飽きさせずに、毎回読ませるものだと感心する。この筆力、今更ながら、たいしたものだ。

 「週刊ポスト」の「『男の寿命』計算シート」を自分でやってみたら77歳まで生きられると出た。ほんとかいなとは思うが、ちょっとうれしいものだ。

 「サンデー毎日」「わが子の『うつ』に気づく防ぐ」が考えさせられる。新聞でも報じられたが、北海道大学の傳田健三准教授らの調査によると、中学1年の20人に一人がうつ病だというのだ。これは、学年が上がるほど増加するという。「ぼくはパパを殺すことに決めた」という事件は、他人事ではないのだ。えらい世の中になったものだ。

(オーマイニュース編集長:元木 昌彦)

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