記事登録
2007年10月18日(木) 12時51分

NOVAが講師不足で自主休校続出産経新聞

 経済産業省に一部業務の停止命令を受けている英会話大手、NOVA(大阪市)で、なかもず校(大阪府堺市)など一部のスクールが、自主的に休校したり予約受け付けを取りやめたりしていることが18日、わかった。講師不足で要望通り生徒のレッスンがとれない事態を苦慮した現場の独自判断とみられる。

 休校に入っているのはなかもず校のほか、東京都内の市ヶ谷校(17日から)、水道橋校(18日から)など。

 同社は「会社として休校は命じていない」と説明。度重なる給与遅配に講師や日本人スタッフの反発が高まり、同社統括本部の統率力が低下しつつあることが浮き彫りになった。

 なかもず校が休校したのは16日とみられる。教室の入り口には「当スクール休校のお知らせ」とはり紙があり、10月16日〜10月31日の間を休校すると書かれていた。また、「生徒のみんなへ。みんなに会えなくて寂しいよ」と講師からの英語の走り書きもあった。

 休校したなかもず校は本来、10月末で閉校し、大阪市天王寺本校(大阪市阿倍野区)と“統合”する予定だった。今月19日、統括本部から閉校の通達があり、当時いた約400人の生徒には統合案内を出していたという。

 同社は、外国人講師の15日支払い予定だった給与を19日に延期すると12日、各校にファクスで通達して以来、毎日200人程度の講師が、授業を欠席したりするケースが続出。各スクールでは、欠席した講師のレッスンを急きょ、テレビ電話を使った「お茶の間留学」に切り替えるなどして対応していたが、一部のスクールでは対処しきれなくなってきたとみられる。

 大阪市内のスクール関係者によると「今週はお茶の間留学も予約が確保できない状態。うちはスクール独自の判断でやむを得ず生徒に謝罪し、予約を断っている」という。

【関連記事】
NOVA労組が給料遅配に抗議ストライキ
NOVA社長の立件要請 労組、給与遅配で労基署に
NOVAへの講師派遣打ち切り、豪企業
NOVA労組、経済産業省に消費者保護を要請
NOVAが講師給与から天引きの家賃を滞納 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071018-00000933-san-soci