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2007年10月16日(火) 07時59分

ネット犯罪 ご用心 県警、県教委が対策教材読売新聞

CD‐ROM3種類 仕組みや利用法、注意点

県警などが作成したビジュアル教材(県警本部で)
 ネットを通じたいじめや犯罪などの被害に遭わないようにと、県警生活環境課と県教委などは、携帯電話とインターネットの安全な利用について解説したビジュアル教材を作成した。近く、県内の警察署や学校などに配布。担当者は「子どもだけでなく、大人にも教材を見てほしい。身の回りに潜む危険を知り、対策に役立てて」と話している。

 教材はCD—ROMに収録されており、パソコンで閲覧できる。保護者・教師用と小学生用、中高生用の3種類を作った。インターネット、メールの仕組みや利用方法のほか、▽ウイルス感染▽思わぬ有害サイトへの接続による不正請求——などの危険性を解説し、「迷惑メールは無視する」「お金を請求されたら、大人に相談する」などの注意点をまとめた。

 今年5月、和歌山市や有田市で、小、中学生の携帯電話に、同じ文書を誰かに送らなければ「殺しに行きます」などと脅迫するメールが送られるトラブルがあり、県教委が県警に対策を相談したのが、教材づくりのきっかけ。

 県警生活環境課サイバー犯罪対策室のメンバーが、県内のインターネット関連会社や子どもたちの意見を聞き、年齢に応じた内容を検討。約4か月かけ、9月末に完成させた。イラストも高校生に描いてもらい、子どもたちに親しみやすい内容にと心がけた。

 中学生の6割、高校生では9割以上が携帯電話を所有、そのうち多くがサイトを閲覧しているという。


中学校名が並ぶ「学校裏サイト」

 最近、問題になっているのは、学校別に情報の書き込みができる「学校裏サイト」と呼ばれる無料の掲示板サービス。生徒たちに人気だが、匿名性が悪用され、悪口や中傷、いじめを助長していると指摘されている。また、有害サイトへのリンクも多く、危険性が高いとの意見もある。

 教材では、▽うそや人が傷つく書き込みをしない▽名前、住所、電話番号を教えない——などと注意を呼びかけている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/wakayama/news001.htm