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2007年10月16日(火) 20時26分

06年もイラク艦船給油の記録 江田衆院議員が指摘朝日新聞

 テロ特措法に基づく海上自衛隊のイラク作戦への燃料転用疑惑を追及している江田憲司衆院議員(無所属)は16日、国会内で記者会見し、06年9月に海自の補給艦「ましゅう」が米海軍の強襲揚陸艦「イオージマ」に給油したとの記載が米海軍のホームページ(HP)にあると指摘した。同艦が直後にペルシャ湾でイラク作戦に参加したとする記載もあり、江田氏は転用の疑いがあるとして政府に見解をただす質問主意書を提出した。

 江田氏が指摘した米海軍のHPには、イオージマが9月4日に「ましゅう」から補給を受けたと記載されている。米海軍の別のページにある日記形式の活動記録には「9月15日にペルシャ湾で海上保安活動とイラクの自由作戦に従事した」と記述。国会では、民主党が03年の米イージス駆逐艦ポール・ハミルトンや米空母キティホークへの直接・間接給油問題を追及しており、江田氏は新たな転用疑惑になりうるとみている。

 また、共産党の小池晃参院議員も16日の参院予算委員会で「『ましゅう』が06年9月4日と22日にイオージマに燃料補給している」と指摘。石破防衛相も認めたが、転用疑惑については「補給した油はOEF(対アフガニスタンの『不朽の自由』作戦)以外には使用されていない」と否定した。

 一方、江田氏は海自のHP上で閲覧できるPRビデオに、テロ特措法に基づく海自の補給艦がインド洋上で、イラク特措法に基づいて陸自の車両輸送を担う艦船に給油している場面があると指摘した。

http://www.asahi.com/politics/update/1016/TKY200710160367.html