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2007年10月16日(火) 20時41分

貴金属会社長ら3人を容疑で逮捕 契約総額27億円超朝日新聞

 旅行やスポーツなどの会員制クラブの名簿をもとに、退会希望者に「宝石を買えば退会費を払う代わりになる」などと虚偽の説明をして、宝石を高額で買わせていたとして、長崎県警は16日、東京都新宿区の貴金属訪問販売会社2社の社長ら3人を、詐欺と特定商取引法違反(不実の告知)の疑いで逮捕した。

 県警によると、2社は同じ貴金属訪問販売グループの傘下にあり、グループ全体では05年8月〜今年8月、静岡、宮崎、沖縄各県を除く44都道府県の約4000人と同様の手口で27億4000万円の契約を交わしていた。県警は組織的に不正な訪問販売をしていたとみて、グループの実態解明を急いでいる。

 逮捕されたのは、貴金属訪問販売会社「ジュエリーインターナショナル」社長糸山克弘(26)=東京都港区六本木7丁目=、同「JNK」社長野田政俊(34)=同中央区佃2丁目=、同社従業員林光彦(35)=同世田谷区南烏山2丁目=の3容疑者。

 調べでは、3人は今年7月、自分の会社が会員制のレジャークラブと関係があるかのように装い、愛知県や大阪府などの会員の会社員3人に、それぞれ「クラブは退会費用が200万〜300万円かかり、トラブルが起きているので救済をしている。商品を買ってくれれば退会手続きを代行する」などと説明して、数万円相当のダイヤモンドを63万〜94万円で売りつけた疑い。

 2社は会員制クラブなどの契約者名簿を入手。従業員にマニュアルで手口を指示し、自宅などを訪問させていたという。県警は、2社を含む3社で構成される貴金属販売グループの存在を把握。すでに従業員4人を特商法違反などの疑いで逮捕している。

http://www.asahi.com/national/update/1016/SEB200710160004.html