長野県小諸市の宗教法人「紀元会」の女性会員(当時63歳)が今年9月、同会施設内で集団リンチを受けて死亡していた疑いが強まり、県警は15日、同会を傷害致死容疑で捜索を始めた。
県警は当初、家庭内でのトラブルが原因で女性を暴行して死亡させたとみて、同会会員である家族4人を逮捕したが、その後の捜査で、4人の自供は組織内での集団リンチを隠ぺいするのが目的だったとみて強制捜査に乗り出した。
死亡したのは、同市荒町、すし店経営奥野元子さん(当時63歳)。
県警によると、同会の施設内では9月24日夜から翌25日未明の間、会員が集団で元子さんを踏みつけるなどの暴行を加え、全身打撲により死亡させた疑いがあるという。元子さんの長女(37)らが、施設から元子さんを市内の病院に搬送した。
病院からの連絡で捜査を始めた県警の調べに対し、家族4人は「自宅で(元子さんと)けんかになり、殴ったらぐったりした」などと供述。県警は4人を傷害容疑で逮捕し、同致死容疑で送検。その後の調べで、4人の当初の供述が虚偽だったことが判明した。