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2007年10月14日(日) 03時03分

赤福の冷解凍、1月に社内でも疑問の声読売新聞

 和菓子の老舗「赤福」による製造日の偽装表示問題で、大手菓子メーカー「不二家」の期限切れ原料使用が問題化した今年1月、赤福社内でも問題視する声が広がったにもかかわらず、大規模設備で34年間続けてきた製造工程を急に変更できないとして「赤福餅(もち)」の冷解凍を継続していたことがわかった。

 配送車に積んだ商品を工場内に持ち帰って冷凍保存する行為は中止されたが、一部の製品を工場内で冷凍保存し、解凍して包装した日を製造日にする行為は継続されたという。

 同社の冷解凍設備は、赤福餅を氷点下35度で急速冷凍し、80度のスチームを当て、45〜50分で解凍処理する。1973年ごろ、解凍して包装し直した日を製造日とする偽装を始めた。

 大阪営業所でも同時期に三重県伊勢市の本社工場と同タイプの設備を整え、同様の偽装表示もしていたという。

 同社は「ラインが出来ていた以上、引くに引けない状態だった」としている。

 また、日本農林規格(JAS)法で「砂糖、小豆、もち米」と重量順にすべき原材料の表記を「小豆、もち米、砂糖」としたことについて、同社は「十勝産の小豆が、赤福餅の最も重要な部分であり、前面に出したいという事情があった」と説明した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071014i301.htm