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2007年10月13日(土) 13時26分

「赤福」350人が自宅待機、伊勢の直営店も休業のまま読売新聞

 和菓子の老舗「赤福」(三重県伊勢市)による製造日の偽装表示問題で、同社が工場の操業を停止したことから、13日、社員とパート約460人のうち、製造に携わる約350人が自宅待機となった。

 残りの社員は交代で、苦情電話などに24時間態勢で対応している。

 同社総務部によると、12日に出荷した「赤福餅(もち)」約1万1000個は、東京の一部を除いてほぼ回収を終え、同日午前に生産した商品と合わせて、本社工場内の「ストック場」に運び入れた。すべて焼却処分する予定という。

 また、本社内では、総務部社員らが「食べても大丈夫か」という問い合わせの電話などに対応している。

 同社では今後、浜田典保社長(45)や幹部らが全国の百貨店などに出向き、経緯の説明とおわびをするという。

 一方、地元・伊勢市では13日から例年大勢の観光客でにぎわう伊勢神宮の神嘗(かんなめ)奉祝祭などが予定されているが、神宮内宮近くの飲食店の女性従業員(60)は「いつもなら午前中も観光客らが訪れるのに、きょうは閑散としている。赤福が店を閉めた影響は大きい」と不安げ。

 内宮そばの赤福直営店前では、臨時休業を告げる張り紙に、家族と観光で訪れていた京都府長岡京市、パート今木香里さん(38)が「赤福餅を買えないのはやっぱり残念。伊勢の本店で食べるのを楽しみにしていたのに」とがっかりしていた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071013i104.htm