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2007年10月09日(火) 14時33分

親族ウソで「死なせ」忌引不正取得、京都市が53人処分読売新聞

 京都市は9日、環境局や区役所、小学校などの職員43人が「親せきが亡くなった」とうそをつくなどして有給の服喪休暇(忌引)を不正取得していたとして、最も多い12回(計12日)を不正に休んだ上京消防署総務課女性職員(49)ら29人を停職処分(6か月〜3日)にするなど、管理監督責任を含め53人を処分した。

 不正な休暇は、調査対象の2002年4月から今年6月までで計127回142日。計13の局・区などにまたがっていた。市は、過払いした給与の返還を求める。

 市は7月、服喪休暇を虚偽申請した環境局職員を処分したのを機に、出勤簿が残る過去5年分について全庁調査を実施した。

 その結果、上京消防署総務課の女性職員が、東山消防署在籍時、05年度1年間だけで5回、親族が亡くなったことにして休んでいたことが判明した。当時の上司は「まさか虚偽申請するとは思わず、最近たくさんの親族が亡くなり、大変だなと思っていた」と話しているという。

 また、04〜06年度に10回(計10日)にわたって不正に休んだ西京区役所総務課男性職員(43)はおじを6回、おばを4回死んだと偽って申請。06年度1年間で5回休んでいた。

 一方、不正取得による給与の過払いは、最も多い職員で100万円を超えていた。市の調査に対し、言い訳を繰り返すなど非協力的な職員も10人おり、調査に約2か月もかかったケースがあったという。

 市の服喪休暇は、3親等以内の親族が死亡した場合、続き柄に応じて1〜7日間取得できる。調査に対し、不正取得者は「ばれないと思った」「年次休暇を使い果たしたから」などと釈明しているという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071009it06.htm