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2007年10月08日(月) 21時08分

融資330億焦げ付き 全農の債務保証を偽装か東京新聞

 岡山地検に詐欺容疑で役員が逮捕された岡山市の紙製品卸売会社「伊豫商事」=破産手続き中=に、メガバンクなどが計約380億円を融資し、うち約330億円が回収できない見通しであることが8日、関係者の話で分かった。

 伊豫商事は全国農業協同組合連合会(全農)が主な取引先で、9月末に破産を申し立てた際に岡山地裁に報告した年間売上高は約7億円。偽造した全農の債務保証書や水増しした決算書を使って融資を受けていたとみられ、岡山地検は詳しい経緯を調べているもようだ。

 関係者によると、融資額は、みずほ約144億円、三井住友約100億円、広島銀行(広島市)約60億円、中国銀行(岡山市)約10億円など。ほかに百十四銀行(高松市)や香川銀行(同)、兵庫や岡山県の農協支所も融資した。

 伊豫商事には約50億円の預金があり、融資額に応じて分配される見込みだが、ほかに資産はほとんどなく約330億円の回収は困難な状況。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007100801000488.html