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2007年10月06日(土) 08時26分

「ネットいじめ」48件 06年度県内児童生徒読売新聞

 インターネット掲示板に個人の交友関係や性格の悪口を書き込んだり、中傷メールを継続的に送りつけたりする「ネットいじめ」。2006年度、県内の児童生徒が被害者として学校に相談したケースが48件あったことが県教委の調べで判明した。ネット特有の匿名性で実態が表面化しにくく、トラブルが拡大、激化しやすいのが特徴で、県教委では「根気強く、情報マナーの指導を行いたい」と話している。

 ネットいじめの調査は、昨年相次いだ「いじめ自殺」を受け、文部科学省が今年度から、「児童生徒の問題行動など生徒指導上の諸問題に関する調査」(4月実施)で、新たな質問項目に加えた。県内では全公立小・中・高校計936校の約19万1000人を対象にアンケートや聞き取りを行った。

 県教委義務教育課によると、48件の内訳は、小学校で4件、中学校10件、高校34件。「ムカツク」「ウザイ」などの言葉を羅列したメールを個人の携帯電話に複数人から何度も送られたり、“学校裏サイト”と呼ばれるホームページで「○○死ね」などと書き込まれたという。保護者や学校がサイト管理者に削除や閉鎖を求めて対応した。

 3日の県議会一般質問でも、酒匂卓郎議員(自民)がこの問題を取り上げ、岡積常治教育長は「情報モラル教育の一層の徹底を図っていきたい」と答弁した。

 今回の調査結果について、杉元羊一・同課生徒指導監は「報告件数は学校が把握している分だけで、氷山の一角。教師や保護者がインターネットに関する知識や技術を高め、トラブルやマナー違反について指導していきたい」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagoshima/news001.htm