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2007年10月06日(土) 02時12分

自衛隊給油活動継続問題 野党、与党が新法案の骨子を示し協議を呼びかけるも拒否フジTV

海上自衛隊の給油活動の継続問題で、政府与党は新たな法案の骨子を野党側に示し、協議を呼びかけたが、野党側は拒否した。こうした中、来週からの論戦では、与野党ともに頭痛のタネを抱えている。
国会が再開して5日、最大の焦点となる自衛隊の給油活動問題。
自民・公明の与党は、野党に4党に対し、給油活動を継続するための「新法・骨子案」を提示した。
しかし、野党側は事前の相談を拒否し、「公の場で審議すべき」とした。
民主・山岡賢次国対委員長は、「事前に両党で、あるいは幕あいで合意形成を出していくというやり方は、議会制民主主義にそぐわないと」と述べた。
与野党逆転のねじれ国会では、与党と野党、どちらも結束して国会に臨みたいところ。
しかし、ここに来て、それぞれのほころびが表面化してきている。
10月5日は、自民党と公明党の連立政権が始まって丸8年の記念日となる。
しかし、最近の公明党は独自路線を強調していて、自民党にとって「頭痛のタネ」となっている。
今回提示された給油新法の骨子案は、自衛隊の活動内容を「給油・給水に限定」し、「国会の承認は必要なし」、「法律の期限を2年」とした。
しかし、公明党からは、「国会承認は必要」、「期限は1年にすべき」との声が噴出し、内容の了承に至っていない。
また、「政治とカネ」の問題でも、公明党は「1円以上のすべての領収書を公開すべき」と主張し、全面公開に後ろ向きな自民党と調整が難航している。
民主・菅 直人代表代行は「もし、わが党が出す法案に、公明党が賛成していただけるならば、それはそれとして大変喜ばしいことだと思っております」と述べた。
民主長からは、公明党にラブコールもあり、与党に揺さぶりをかけている。
自民党からも民主党からも一目置かれる公明党。
独自路線をアピールするその思惑について、政治アナリストの伊藤惇夫氏は「(公明党は)今後、総選挙を視野に入れてですね、いかに独自性を発揮するか。あるいは、連立与党の中で、いかに公明党の主張をより多く自民党に飲ませるか。そういう方向にかなりはっきりかじをを切ったと思いますね。自民党にとっても、公明党の扱いというのは非常に難しい問題だと思いますね。公明党の選挙協力をあおげない自民党というのは、総選挙で大惨敗する可能性が極めて高いですから」と話した。
主導権を握る野党・民主党にも、「国民新党との関係」という「頭痛のタネ」が存在する。
3日、国民新党・綿貫民輔代表は「郵政民営化反対というのろしに対しまして、今さら、それはわからないんだというようなことを言ってもらっては困るわけでありますね」と述べた。
両者は、郵政民営化見直し法案をめぐり対立している。
国民新党は、選挙協力など「野党共闘」の凍結を示唆している。
その後、民主党が法案の前向きな検討を約束したため、仲直りの道筋ができたが、不安定な関係は続くものとみられる
与党にも野党にも表面化する「ほころび」について、政治アナリストの伊藤氏は「与党も野党も、総選挙でどうやって議席を増やすか。あるいは負けを少なくするか。その1点にすべてを集中して、そのための世論の奪い合い。それを国会を通じて展開し始めているというのが現状だと思います」と話した。
来るべき総選挙に向け、交差する各政党の思惑。自民党も民主党も不退転の決意を表した。
自民・古賀 誠選対委員長は「政治家としての退路を断つという決意で、この職をおおせつかったわけであります」と述べた。
そして、民主・小沢一郎代表は「私の政治家としての最後の戦いと。それによって必ず民主党の政権を実現して、そして国民の負託に応える」と述べた。
highlow highlow 2007/10/06 02:12

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