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2007年10月05日(金) 00時00分

郵政&日通、宅配事業を統合ZAKZAK

来年10月に共同出資会社設立

 郵政民営化で今月発足した日本郵政と日本通運は5日、宅配便事業の統合で合意したと発表した。2008年10月に共同出資会社を設立、郵政側の子会社にする。両社の出資比率などは今後詰める。統合による効率化で競争力を一気に高め、同事業で大きく水をあけられているヤマト運輸や佐川急便を追撃する。

 日本郵政は全国隅々に物流網を持ち山間部などでの配送に強みを持つ一方、日通は企業向けの大口配送に強く、両社は補完関係にある。物流機能や情報システム、顧客基盤などを一元化し、徹底したコスト削減を図る。両社のブランドの取り扱いは「今後の検討課題」(日通)としている。

 日本郵政は新会社を連結対象とすることで、日通の宅配便「ペリカン便」を事実上取り込み、同事業の収益性を高める。郵政が手掛ける「ゆうパック」はコンビニとの提携効果の一巡や同業他社との値引き合戦で収益が頭打ち状態にあり、抜本的なてこ入れが求められていた。

 日本郵政と日通の宅配便事業の合計シェアは06年度で約20%。首位のヤマト運輸は約37%、2位の佐川急便は約32%となっている。

 宅配便事業以外でも協議が進み次第提携を検討していく方針だ。

ZAKZAK 2007/10/05

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_10/t2007100545.html