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2007年10月05日(金) 11時16分

検定意見撤回の動きを批判 中山元文科相東京新聞

 中山成彬元文部科学相は5日午前の自民党文部科学部会・文教制度調査会合同会議で、沖縄戦の集団自決をめぐる教科書検定問題について「11万人が集まれば教科書が変えられるのか。そういう前例を残すことはどうなのか」と述べ、旧日本軍による強制や関与の記述削除を求めた検定意見撤回の動きを批判した。

 中山氏が合同会議の終了後、記者団に明らかにした。

 中山氏はさらに記者団に対し、「従軍慰安婦や南京事件の記述についてもさまざまな位置付けがあり、その人たちから見ると、たくさん人を集めれば教科書を書き直せるのかということにもなる」と指摘。その上で検定意見の撤回について「慎重な対処が必要だ」と強調した。

 合同会議では教科書検定問題について協議し、1982年に当時の文部省が中国への「侵略」を「進出」と表現するべきだと指示し書き換えられたと報道された事例などが取り上げられた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007100501000248.html