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2007年10月04日(木) 02時10分

道仁会会長射殺、「自分が撃った」と出頭の38歳逮捕読売新聞

 今年8月に指定暴力団道仁会(本部・福岡県久留米市)の松尾義久会長(当時56歳)が射殺された事件で、福岡県警は4日未明、住所・職業不詳の男(38)を殺人と銃刀法違反の疑いで逮捕した。

 男は3日夕、「松尾会長を殺した」と県警大牟田署に出頭していた。

 県警は男の身元について「共犯者の関係や報復が予想されることから明らかにできない」としているが、道仁会と対立する九州誠道会(本部・同県大牟田市)が事件に関与していたとみて犯行時の状況などを追及している。

 調べによると、男は8月18日夕、福岡市中央区黒門の路上で、知人女性が運転する車から降りた松尾会長に徒歩で近づき、拳銃で頭部などを撃って殺害した疑い。松尾会長の車を追跡するなど犯行に使った車は現場から約1・5キロ離れた駐車場に乗り捨てていたという。

 男は「自分が殺害した」と供述しているが、出頭した際、犯行に使った拳銃などは所持していなかった。県警は銃の処分先や、別の組幹部らによる指示の有無についても追及する。

 道仁会を巡っては、昨年5月の松尾会長就任に反発した傘下組織の一部が離脱して九州誠道会を結成。その後、両組織の組事務所が銃撃されるなど抗争とみられる事件が続発していた。

 県警は8月20日、九州誠道会の本部事務所など二十数か所を殺人、銃刀法違反容疑で捜索。今回の射殺事件は誠道会側の犯行とみて捜査を進めていた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071004i401.htm