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2007年10月02日(火) 17時16分

L&G 生活センターなどへの相談急増 会員に不安広がる毎日新聞

 巨額の資金を集めた健康寝具販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」(東京都新宿区、波和二会長)グループについての相談が、国民生活センター(港区)や全国の消費生活センターで急増していることが分かった。今年度は約6カ月で174件の相談があり、昨年度の244件を大きく上回るペース。返金や利息の支払いが受けられない会員に不安が急速に広がっていることが裏付けられた。
 国民生活センターのまとめによると、グループに対しては97年度からの約10年間で総計1125件の苦情や相談が寄せられている。03年度までは100件未満で推移していたが、電子マネーの「円天」とほぼ同様にポイントを加算して与える「あかりポイント制」を導入した後の05年度に241件と大幅に増加。06年度もほぼ同じ件数の相談があった。同社が現金での利息の支払いを中止し、「円天」で支払うことにした今年度は、05〜06年度を大きく上回るペースで相談が寄せられているという。
 関東地方の消費生活センターには今春、50歳代の主婦から「定期的に利息がもらえると聞き、お金を預けたのに、突然携帯のポイントのようなもの(円天)で利息を支払うと言われ困っている」との相談があった。「条件が一方的に変更され納得できない」との苦情も多いという。
 L&Gは、インターネット上のサイト「円天市場」や各地のバザー会場で、「円天」で買い物ができることをうたって、会員を急増させてきた。協力金などの名目で主に100万円を支払わせ、3カ月の金利9%(年金利36%)を現金で払うと約束してきた。
 ところが、今年2月に金利の支払いを「円天」に変更したため、会員に不安が広がったとみられる。
 さらに、解約や返金を求めた会員には「今年9月まで応じられない」と説明してきたが、波会長が9月下旬、「今はお金がないから払えない」と一部会員に説明したことから、民事の返金訴訟に加え、刑事告訴の動きが出てきた。既に、東北、関東、中部、九州などで60人が返金を求める訴訟を起こすなどトラブルが起きている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071002-00000020-maip-soci