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2007年10月01日(月) 21時12分

NOVAが講師給与から天引きの家賃を滞納産経新聞

 日本人社員や講師らの給与遅配が続いている英会話大手、NOVAで、同社が大阪市内などで借り上げたアパートに住む複数の外国人講師十数人が、家賃の滞納を理由に家主からの退去を求められていることが1日、わかった。借り上げ住宅に住む講師らの家賃は給料から天引きされているが、NOVAから家主への支払いが滞っているとみられる。NOVA側は「個別の案件についてはコメントできない」としているが、今後、家主が同社の経営を不安視して退去をもとめるケースが相次ぐ可能性がある。

 大阪市内に住む女性講師2人は先月末、家主から「家賃が支払われていない。出ていってほしい」と促された。2人は来日当初の契約時に、約25万円の給与から数万円を家賃として天引きすることに同意する契約書に署名し、同社が借り上げたアパートに入居。家賃はこれまでNOVAが支払っていたという。
 2人は「会社が家賃を払っていなかったことは、家主に対してとても申し訳なく思う。住む場所を失うのは困るので会社は早くなんとかしてほしい」と不安をもらした。

 住宅からの退去を求められた講師からの相談は、NOVAの外国人講師らの相談窓口となっている労働組合「ゼネラルユニオン」(大阪市、山原克二委員長)にも寄せられている。先月末、大阪市内の数カ所のほか静岡県、新潟県などの講師からも相談があった。ユニオンによると、NOVAの担当者はどの住宅で家賃が未払いなのか把握できていなかったといい、「相談があれば、別の住居を速やかに提供するなどすぐに対応したい」と返答したという。

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