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2007年10月01日(月) 00時00分

ピロリ菌感染で胃がん発症…日本人はなりやすい型ZAKZAK

名古屋大が遺伝子調査

 胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌に感染しても、胃がんのなりやすさは遺伝子の型によって異なり、日本人の大半はなりやすい型であることが、名古屋大大学院の浜島信之教授らの研究で分かった。

 同教授らは、ピロリ菌感染者が胃がんを発症する場合、胃粘膜の萎(い)縮(しゆく)から胃がんへと段階的に進行することに着目。感染者の日本人248人の遺伝子を調べ、委縮に移行した人としていない人との違いを分析した。

 その結果、「PTPN11」という遺伝子の一部の型が「GG」「GA」の人は5−6割の高率で胃粘膜委縮が起きており、「AA」の人では1割強にしかみられなかった。日本人の9割以上はGG型とGA型で、AA型は1割に満たず、ピロリ菌感染から胃粘膜委縮に移行するリスクが高いことが示唆された。

 PTPN11の機能は分かっていないが、ピロリ菌に含まれる毒性の強いタンパク質「CagA」との関連が示唆されている。浜島教授は「遺伝子型の違いがCagAの働きに影響を与えているのではないか。いずれにせよ除菌はした方がいい」と話している。

ZAKZAK 2007/10/01

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_10/t2007100140.html