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2007年10月01日(月) 11時03分

B型肝炎の父子感染拡大 対策は?ツカサネット新聞

読売新聞は26日、「B型肝炎の父子感染拡大、育児参加で「触れ合い増」原因?」との見出しで、乳幼児期のB型肝炎ウイルスの母子感染が減少する一方で、父子感染の割合が高まっていると報じた。

報道によると、血液や体液、唾液を通じて感染するB型肝炎は、ウイルスを持つ持続感染者(キャリア)が国内で100万人以上いるが、母親は妊娠した際にB型肝炎の検査を受けるため、母親がキャリアであることがわかった場合には、1986年以降、生後すぐに子供にワクチン接種をすることにより母子感染は10分の1以下に減少した。

しかし、父親は子供ができた際に調べないため感染がわからないため、父親がキャリアだった場合には「生後のキスや食物の口移し、同じスプーンを使うことなどで感染が起きているのではないか」と見られているというのだ。外国ではすべての子供にワクチンを接種している国もあり、読売新聞の報道においても、乳児期のワクチン接種を対策のひとつとして例示している。

以下は、医療の専門家ではない筆者が、ひとりの父親として、父子感染を避けるために必要だと考えたことを書きたい。

まず、外国における実績や国内でも母子感染防止のための行われている実績があるとはいえ、副作用が全くないとは言い切れないこと、父親になる20〜40歳代のB型肝炎ウイルスのキャリアである割合は0.6%とされていること、接種を受ける乳幼児への負担などを考慮すると、一律に乳幼児へのワクチン接種を行うことには、抵抗を感じる。

また、父親がキャリアであることがわかっている場合を除き、生後の父子間の接触を断つことも現実的ではない。

そこで、父親に対してB型肝炎ウイルスの検査を行うことにし、父親がB型肝炎ウイルス検査を受けることができない場合に限り、ワクチンを接種するようにしてはどうか。そして、父親に対してB型肝炎の父子感染を含めたネガティブな情報についても正確に提供し、父親がその危険性を認識することが何よりも重要であるし、また、すぐに取り組むことができる有効な対策だと思う。



(記者:さらひと)

■写真・関連サイト
B型肝炎の父子感染拡大、育児参加で「触れ合い増」原因? : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
夫のB型肝炎 子にもうつる? : 医療相談室 : 医療 : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

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