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2007年10月01日(月) 13時21分

物々交換サイトで怪しいオファーを見抜く方法オーマイニュース

 CDやゲームソフトを取りかえることを目的とした、トリカルというサイトがある。いらなくなったCDや、すでに遊び終わって必要なくなったゲームを、トリカルに登録しておき、さらに自分がほしいCDやゲームもあらかじめ登録しておくことで、同じようにいらない物とほしい物を登録した人とマッチングしてくれるという、いわゆる物々交換をするためのコミュニティーサイトだ。

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 ほしい物といらない物がマッチした際は、サイト上にアラートが表示され、ユーザーはそれを見て相手にオファーすることになる。相手がそのオファーを了承してくれればトレード成立となり、互いに物品を送付しあうことになる。

 基本的には相手もこちらがほしい物として登録した物を交換条件には出してくるのだが、最近出たばかりのソフトと数年前に出た中古ソフトを交換してほしいなど、時々割に合わないもオファーも来る。そんなときはオファーを断ることもできる。

 また、登録していないソフトであっても、好きそうなジャンルだと判断しトレードの申し込みをすることもできる。

 登録会員数はまだ多くはないようだが、登録者が増えれば、それだけマッチする相手も見つかりやすくなる。また、現在は携帯電話からも接続できるようになり、敷居も低くなってきた。私も何度か利用しており、今までは何の問題なくトレードは完了した。だが、最近、少し怪しいオファーが届いた。

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怪しい点1:ほしい物といらない物が100%一致している

 まず、相手がトレードしたい物を、相手のメインページで確認。すると、相手が登録しているアイテムが、私がトレードしたい物とすべて完全に一致していた。天文学的確率とまでは行かないが、複数のアイテムがすべて一致しているという点で、私は不信感を抱いた。

怪しい点2:登録して日が浅い

 次に、その人物の固有IDを確認してみた。トリカルでは登録した順に固有の数値を割り当てられるため、IDの数値が高ければ高いほど、最近登録したと言える。最近のIDは新着リストなどから推測でき、今現在では、だいたい6600といったところらしい。そこでトレードを申し出た相手のIDを確認してみると、かなり最近登録したらしい6400番台だった。

怪しい点3:プロフィールが何も書かれていない

 トリカルでは大手オークションサイトなどのように、相手の評価を書き込むこともできる。また、自分の好きなジャンルなどを書き込んでおけば、トレードしたい物に登録されていなくても、それを参考にして相手にオファーを出すことができる。そういった情報は相手のメインページに載っているのだが、そこには評価が一切書かれておらず、またプロフィールもまったく何も書かれていなかった。

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 トリカルは登録も利用料もすべて無料で、登録時にも身元確認は一切しない。OhmyNewsでは銀行口座の登録が市民記者になる条件であるため、身元は保証されていると言える。一般的なネットオークションも、何らかの手段をもって身元を確認するため、この点においてはトリカルの敷居はかなり低いと言えるだろう。

 また、オークションなどとは違って、トリカルで交換できる物品の種類はCD・ゲーム・DVDだけと限られており、高額な商品がないことから詐欺はあまりないようにも思う。だが、壊れている物を送ってきたり、逆に相手から壊れていると言いがかりを付けられるようなこともあり得るだろう。

 そういった被害を受けないためにも、以上の点を踏まえて私は今回のトレードを見送った。言ってしまえばこれだけの話なのだが、要するに「相手が信用できるかどうかを推理し、ちゃんとトレードが完了できるかというスリルを味わうゲーム」というくらいの心持ちで交換するならば、なかなか楽しめるサービスではないかと思っている。

(記者:高埜 智)

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