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2007年09月30日(日) 20時42分

イラク戦米空母への給油疑惑、官房長官「事実なら違反」読売新聞

 町村官房長官は30日のテレビ朝日の番組で、テロ対策特別措置法に基づきインド洋に派遣された海上自衛隊が補給した燃料が、イラク作戦を目的とした米空母に給油されていたのではないかと指摘されている問題について、「今、改めて日本政府から米政府に事実関係を照会している。もし事実であれば、両国の了解とは違う形で油が使われたということになる」と述べ、事実なら両国の了解や同法の趣旨に反するとの考えを表明した。

 そのうえで、「まず実態を調べた上で、改めて考える」とし、疑惑が事実だと判明した場合、再発防止策など新たな対応を検討する意向も示唆した。

 この問題は、イラク戦争が始まるひと月前の2003年2月に、海自補給艦「ときわ」が米補給艦を経由してイラクの監視活動などに従事していた米空母キティホークに間接的に給油したとされるものだ。

 防衛省では現在、インド洋で海自が行ったすべての給油について、転用の有無を調査している。

 一方、町村長官は同番組で、海自の給油活動継続に民主党が反対していることに関し、「ここ1か月で世論は相当変わり、(活動継続に)賛成が増えた。民主党が意見を変えないとすると、『民意を尊重しないのか』ということだ」と述べ、同党をけん制した。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070930i113.htm?from=navr