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2007年09月29日(土) 10時46分

鳩山兄も「軽率だった」 死刑「自動化」、批判相次ぐ朝日新聞

 鳩山法相が「死刑執行が自動的に進む方法はないのか」と述べたことについて、28日、野党や政府内から批判が相次いだ。

 民主党の細川律夫「次の内閣」法相は「刑事訴訟法が法相の命令を執行の要件としていることへの無理解、法相の職責の重大さについての全くの無自覚を露呈したものだ」と批判。社民党の又市征治幹事長も「法務大臣にあるまじき言動だ。首相の任命責任も含め国会で追及する」と罷免要求も辞さない構えで、臨時国会での論点の一つとなりそうだ。

 一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長は、弟の法相が「兄と話したところ、『人を殺しても死刑を執行されなければ恐ろしい国になる』と言っていた」と27日に述べたことについて、「死刑の存在は必要ではないか」と法相に電話で伝えたことは明らかにした上で、「弟としてはある意味で多少軽率な発言だった」と話した。

 町村官房長官も、法相が死刑制度の勉強会立ち上げに言及したことについて「ご検討されるのはご自由だが、あまり思いつきでやるのはまずいと思う」と突き放した。

 一方、鳩山法相は、自らの提言を批判していた亀井静香・国民新党代表代行に「人命軽視という考えはまったくない。人間の資格がないとの批判は当たらない」と反論した。死刑廃止議員連盟会長の亀井氏は26日、「人間の命を機械みたいにボタンを入れておけば次から次に殺されていくようなイメージで扱っていいのか。法相の資格もなければ人間の資格もない」と批判した。

http://www.asahi.com/politics/update/0929/TKY200709290073.html