記事登録
2007年09月26日(水) 20時20分

元店長に求刑上回る懲役12年の実刑判決 ペッパーランチ事件産経新聞

 大阪・ミナミのステーキチェーン店「ペッパーランチ」心斎橋店の店長らが女性客を拉致して暴行した事件で、強盗強姦と逮捕監禁の罪に問われた元店長、北山大輔(25)と元店員、三宅正信(25)の両被告の判決公判が26日、大阪地裁であった。杉田宗久裁判長は「前代未聞の衝撃的な凶悪事犯。犯情の悪質さは同種事件でひと際抜きんでている」として、北山被告に検察側の求刑(懲役10年)を上回る懲役12年を、三宅被告に求刑通り懲役10年を言い渡した。
 判決理由で杉田裁判長は「女性はたまたま訪れた飲食店で、スタッフである両被告の毒牙にかかるという想像だにしない犯行に巻き込まれた。極悪非道な所業というほかない」と断罪した。
 そのうえで北山被告について「犯行を発案、計画し、犯行に使用する道具をほぼ単独で準備したほか、率先して実行行為を行った」などと一貫して犯行を主導した「主犯」と認定。単独の犯行に比べて違法性が高い集団強姦罪(平成16年新設)に触れ「強盗強姦罪は単独か共同かを条文上区別していないが、具体的な量刑を検討するうえで当然考慮すべきだ。求刑は軽すぎる」と結論づけた。
 判決によると、両被告は今年5月9日未明、閉店間際に1人で来店した20歳代の女性に乱暴しようと、現金約5万5000円などが入ったバッグを強奪。スタンガンを押し付けて手足を緊縛し、睡眠薬を飲ませて眠らせたうえ、乗用車で大阪府泉佐野市内の車庫まで連れて行き、暴行した。

【関連記事】
女性暴行の元ステーキ店長らに懲役10年求刑
店に睡眠薬常備 監禁強姦のペッパーランチ店長ら起訴 大阪地検
経歴調査など強化、店内も監視 ペッパーランチ
ペッパーランチ暴行事件で共同開発の弁当販売中止 ファミマ
【勿忘草】ペッパーランチ事件…安心できぬ社会

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070926-00000930-san-soci