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2007年09月26日(水) 21時23分

向精神薬「リタリン」乱用やめて…患者の家族ら訴え読売新聞

 依存性の高い向精神薬リタリン(一般名・塩酸メチルフェニデート)について、この薬を処方された患者の家族らが26日、うつ病に対して使用しないことや依存者の調査、治療体制の整備などを求める要望書を厚生労働省に提出するとともに、乱用の実態を訴えた。

 興奮・覚せい作用があるリタリンを巡っては、若者を中心に乱用が問題となり、東京都が18日に、本来は使うべきではない患者に処方したとされる都内の医療機関に立ち入り検査を実施。製造販売元のノバルティスファーマ社も、「難治性・遷延性うつ病」に対する効能取り下げを検討し、関連学会も専門委を設置して対応の協議を始めた。

 提出後に記者会見に臨んだ家族らは、現時点で5人が自殺していることを明らかにし、長男を自殺で亡くした名古屋市在住の小原幸子さん(55)は「詳細な診断もせず安易に大量処方する医師に不信感を抱いた。インターネット上でも売り買いされており、このままでは依存症が増える」と、早期対応を訴えた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070926-00000312-yom-soci