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2007年09月26日(水) 14時01分

原野商法被害者に「土地売れる」と再び現金詐取、8人逮捕読売新聞

 1970〜80年代に「原野商法」の被害に遭った高齢者に「土地を買いたがっている人がいる」と持ちかけ、測量代名目などで現金をだまし取ったとして、警視庁生活経済課は26日、東京都新宿区の不動産会社「フィールディング通商」の元社長、松島信義容疑者(66)ら8人を詐欺容疑で逮捕した。

 松島容疑者らは原野商法の被害者名簿をもとにダイレクトメールを送り付け、全国の1253人から総額約7億円をだまし取っていたとみられ、同課で裏付けを進めている。

 原野商法を巡っては、何年たっても土地が処分できないという高齢の被害者の不安感に付け込んだ二次被害が急増しており、同社も昨年9月、東京都から特定商取引法に基づき、是正指示を受けていた。

 調べによると、松島容疑者らは2004年11月〜06年12月にかけ、都内の男性(77)ら7人に「土地を売るにはきちんと測量する必要がある」などと持ちかけ、測量代名目で19回にわたって計約1050万円をだまし取った疑い。

 今回逮捕された8人のうち、松島容疑者を除く7人は、「サワチューリゾート」「現代リゾート」など計4社の社長や幹部を務めていたが、いずれも松島容疑者の元同僚や部下だった。この4社の銀行口座は、いずれも松島容疑者が一括管理していたことから、同課は、松島容疑者がダミー会社を次々に設立し、元同僚や部下に詐欺を命じていたとみて追及している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070926i303.htm