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2007年09月23日(日) 18時48分

「サービス残業」ヤマト運輸に是正勧告 大阪南労基署朝日新聞

 宅配便大手「ヤマト運輸」(本社・東京都)が集配業務をするドライバーにサービス残業をさせていたとして、大阪南労働基準監督署から労働基準法違反(賃金未払い)で是正勧告を受けていたことがわかった。同社は勧告内容を認めており、「未払い賃金は支払う」としている。

 ヤマト運輸によると、ドライバーの労働時間は、商品の配達状況などを記録する携帯端末「ポータブルポス(PP)」で管理。ドライバーがPPの電源を入れた時を「出勤」とし、電源を切った段階で「退勤」としている。

 同監督署が今年7月、大阪市内の集配センター2カ所に立ち入り調査した際、従業員計約40人のうち一部のドライバーのPP記録と比べ、給与計算に使う「勤怠記録」の労働時間が短かったことが判明。従業員らに事情を聴いた結果、電源を入れる前や切った後にも作業をしていたという。

 同監督署は同月、同社関西支社(大阪市)に対し、集配センター2カ所の従業員について未払い賃金の支払いと管理体制を是正する改善報告書を10月末までに提出するよう勧告した。

 ヤマト運輸広報課は「一部の集配所でタイムスケジュール通りに勤務をしなかったのが原因で、会社として指示していない。未払い額は調査中」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0923/OSK200709230010.html