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2007年09月23日(日) 00時00分

出直し枚方市長選、元府教育長の竹内氏が当選朝日新聞

 大阪府枚方市の清掃工場建設をめぐる官製談合・汚職事件で市長が辞職したことに伴う出直し市長選が23日、投開票され、無所属新顔で前府教育長の竹内脩氏(58)=自民・民主・公明推薦=が初当選した。いずれも無所属新顔で元府職員の野田隆治氏(60)=共産推薦=、元府住宅供給公社職員の大田幸世氏(58)は及ばなかった。談合の再発防止が最大の争点になったが、今後は竹内氏がどんな改善策を打ち出すかが問われる。一方で市民の関心は盛り上がらず、投票率は33・16%(前回46・93%)と過去最低だった。当日有権者数は32万3049人。

 竹内氏は「一日も早く市役所にとけ込んで、市民の信頼を回復したい」と抱負を述べた。

 前市長の中司宏被告(51)がかかわったとされる談合事件については、「関係者の個人的な人のつながりが原因」と指摘し、再発防止へ「庁内にどのようなチェック機能を持たせるべきだったか検証する」と主張してきた。

 竹内氏は、府財政課長なども務めた豊富な行政経験が評価され、中司市政の実質与党だった自民、民主、公明の3党から推薦を受けた。前市長が4月の市長選で掲げたマニフェストも「市民の支持を得た事実は重い」と継承を明言した。

 私学関係者から04年に高級料亭で接待を受けたとして、府教育長時代の06年、減給処分を受けたことがあり、選挙戦では「処分も批判も受け、社会的道義的責任は果たした。反省し、厳しく身を律しているので、信頼していただきたい」と説明した。

 前市長の談合容疑は、大林組側との会食が摘発につながっており、後継の色合いもある竹内氏が停滞した市政をどう立て直すか注目される。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200709230020.html