文化審議会著作権分科会の「私的録音録画小委員会」は２１日までに、インターネット上の違法サイトから著作権者の許諾なしに音楽や動画をダウンロードする行為について「違法」とみる意見が大勢を占めた、との論点の中間整理案をまとめた。
これを受け文化庁が著作権法を改正し、違法サイトからのダウンロードを、同法３０条で複製を認める範囲から除外する可能性が強くなった。ただ、複製をした個人への罰則は適用しない方向。
同法３０条では、家庭内で私的に楽しむために音楽などを複製することは認めているが、違法サイトからのダウンロードまでは想定しておらず、規制の対象外になっている。
中間整理案には「違法、適法の区別が難しいインターネットの状況を考えれば、ダウンロードまで違法とするのは行きすぎ」と慎重な意見も併記された。違法サイトと知らずにダウンロードする場合なども考えられるため、同小委は２６日の次回会合で詳細を検討する。
近年、ファイル交換ソフトを通じて音楽や映画の不正コピー品が大量に出回ったり、携帯電話向けの違法な音楽配信サイトが増加したりしていることに対し、著作権団体が対策を求めていた。
ZAKZAK 2007/09/22