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2007年09月21日(金) 06時06分

いじめHPに実名 閲覧者からも脅迫メール 高3自殺朝日新聞

 神戸市須磨区の私立高校で7月に飛び降り自殺した同高3年の男子生徒(当時18)が、同級生らから現金を要求されていたとされる事件で、生徒が服を脱がされるなど嫌がらせを受ける様子の写真や動画が掲載されたホームページ(HP)に、生徒の実名や住所、メールアドレスなどが書き込まれていたことが20日、わかった。HPは今春開設され、間もなく閉鎖されたが、生徒は閲覧者とみられる人物からも匿名メールで現金の要求を受けていたという。

 県警少年捜査課と同高関係者によると、約1年半前、自殺した生徒や恐喝未遂容疑で逮捕された同級生の少年(17)が所属するフットサル同好会の情報交換の場として、インターネット上にHPが開設された。このHPは自然消滅し、これとは別のHPが今春、開設された。同級生らが、自殺した生徒が自らつくったように装って作成したとみられるという。

 新しいHPには、モザイクの入った生徒の下半身の写真などのほか、生徒の実名とメールアドレス、住所や電話番号などが書き込まれた。その1〜2週間後、生徒が閉鎖させたという。

 生徒の携帯電話には6月ごろから、HPの閲覧者とみられる人物から「金を送れ」などと脅す匿名メールが再三送信されるようになった。「じゃあ、行くからな!」との匿名のメールも届き、生徒は7月2日、メールアドレスを変更したとされる。その翌日、自殺した。

 同高は、HPに嫌がらせの画像があったことを、少年の逮捕後に、フットサル仲間らへの聞き取り調査で把握したという。教頭は「当初の聞き取りでは『ふざけた内容が増えたので閉鎖した』と聞いていた。友人同士のネット上のやりとりは表面化しにくく、フットサル同好会のHPがあったことも、少年が自殺するまで学校は全く知らなかった。新しいHPは逮捕後の聞き取り調査でわかった」と話している。

http://www.asahi.com/national/update/0920/OSK200709200072.html