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2007年09月19日(水) 08時01分

診察せず向精神薬処方 歌舞伎町の診療所立ち入り産経新聞

 東京都新宿区歌舞伎町の診療所「東京クリニック」(伊沢純院長)が、診察を全くせずに適応症でない患者に依存性のある向精神薬「リタリン」を投薬するなど、不適切な処方をしていた疑いがあるとして、東京都と新宿区保健所は18日、医療法に基づく立ち入り検査をした。

 リタリンは、難治性・遷延性鬱(うつ)病患者などの治療薬で、幻覚や妄想などの副作用があるため、処方後の経過観察が必要とされる。都などによると、平成17年3月以降、同クリニックについて「診察せずにリタリンを処方している」「副作用で問題行動を起こし警察に保護された」など30件を超す苦情が寄せられた。

 これを受けて区保健所が計10回にわたり口頭で行政指導したが、その後もリタリンを処方された患者が幻覚や妄想などの副作用で別の病院に入院したとの情報が寄せられたため、都などが「医療の中身に踏み込んだ調査が必要」と判断、立ち入り検査に踏み切った。

 東京クリニックは「一切コメントできない」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070919-00000064-san-soci