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2007年09月15日(土) 10時15分

<イラク米軍>10万人以下に削減 米国防長官が意向毎日新聞

 【ワシントン及川正也】ゲーツ米国防長官は14日の記者会見で、イラク駐留米軍の規模をブッシュ政権の任期が切れる09年1月までに現在の16万人超から10万人以下に削減したい考えを明らかにした。来年夏までに削減する増派部隊約3万人と同規模の部隊を引き続き撤退させる計画。また、小規模の部隊を長期的にイラクに駐留させる考えも示した。
 ブッシュ大統領は13日、今年12月から増派部隊の陸軍戦闘5個旅団すべてを来年7月までに撤退させる方針を表明する一方、その後の駐留規模は来年3月のぺトレアス・イラク駐留米軍司令官の追加報告を受けて判断する意向を示した。
 ゲーツ長官は「ぺトレアス司令官の追加報告では、来年後半も来年前半と同じペースで削減が続けられるとの内容になることを希望している」と述べ、増派部隊とは別に来年末までに5個旅団をさらに撤退させたい考えを示した。
 増派部隊とは別にイラクで展開している戦闘部隊は1個旅団3500〜5000人。戦闘部隊数は現在の20個旅団から10個旅団に半減され、これに支援部隊を加えると来年末の駐留米軍規模は10万人を下回る可能性がある。
 また、将来的なイラク駐留について、イラク政府との交渉を前提に「適切な規模で長期間、駐留する態勢を整えたい」と指摘。長期駐留はイランや中東全体に抑止力として米軍の存在を示す必要があるとの判断からだ。米軍事筋によると、ブッシュ政権内には在韓米軍をモデルに2万〜3万人の部隊を長期駐留させる案があるという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070915-00000027-mai-int