記事登録
2007年09月14日(金) 23時39分

月面探査、民間一番乗りに賞金23億円 米グーグル社朝日新聞

 米グーグル社は13日、月面のロボット探査に初めて成功した民間チームに賞金2000万ドル(約23億円)を贈ると発表した。世界中から参加できる。米ソが月面への「第一歩」を競った60年代とは違い、安価な宇宙旅行の実現に向けて民間の研究開発を促す狙いがある。

 「月面Xプライズ」と名付けられたコンテストは、グーグル社が出資し民間のXプライズ財団と共同で実施する。

 発表によると、賞金獲得には(1)宇宙船を月に無事着陸させる(2)月面を最低500メートル探査する(3)ビデオ映像と写真を地球に送信する、などの条件がある。受信した映像はグーグル社のサイトで誰でも見られるようにする。

 期限は12年末まで。それを過ぎると2年延長されるが、賞金は1500万ドルに減る。5キロ以上探査したり、かつて月面に着陸したアポロの残骸(ざんがい)を見つけるなどした場合は、賞金500万ドルが加算される。

 Xプライズ財団は04年にも、民間の有人宇宙飛行コンテストを主催。賞金1000万ドルを獲得した会社とヴァージン・グループがライセンス契約を結び、近く宇宙旅行を始める計画で、宇宙の商業利用は着々と進んでいる。財団のダイアマンディス会長は「人類の利益のため、世界中の起業家やエンジニアは再び月の探査に目を向けてほしい」と呼びかけている。

http://www.asahi.com/science/update/0914/TKY200709140418.html