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2007年09月14日(金) 09時06分

奈良放火殺人の本出版、調書引用で著者らを強制捜査へ読売新聞

 奈良県田原本(たわらもと)町の医師(48)方で昨年6月、妻子3人が焼死した放火殺人事件で、殺人などの非行事実で中等少年院送致になった長男(17)の供述調書を引用した単行本が出版されたことについて、非公開の供述調書の内容が精神鑑定を担当した医師を通じて漏えいした可能性が高いとして、奈良地検は近く、刑法の秘密漏示容疑で強制捜査に着手する方針を固めた。

 長男とその父親が、著者と鑑定医を告訴していた。少年の健全育成をうたう少年法と、憲法で定める言論や出版の自由を巡り、捜査の行方が注目される。

 この本は、法務省東京少年鑑別所の元法務教官で、フリージャーナリストの草薙(くさなぎ)厚子さんが執筆した「僕はパパを殺すことに決めた」。今年5月、講談社(東京)から出版された。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070914-00000201-yom-soci