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2007年09月11日(火) 22時16分

マルチ商法利益6千万円所得隠し リッチランド佐伯被告朝日新聞

 「1年で倍になる」などと投資を促し、金をだまし取っていたとして、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の罪で起訴された健康食品会社「リッチランド」(東京都北区)会長だった佐伯万寿夫被告(61)=埼玉県川口市、公判中=が、関東信越国税局の税務調査を受け、05年までの5年間で約6000万円の所得隠しを指摘されていたことが分かった。申告漏れの総額は約1億5000万円で、重加算税を含めた追徴税額は約3000万円になると見られる。

 関係者によると、佐伯被告は「知人を紹介すれば手数料が入る」などと持ちかけて健康食品などを販売するマルチ商法的なシステムで約6000万円の利益を得ていたが、これを申告せず隠していたと同国税局に認定されたという。

 また、リッチランドから得ていた給与の一部を申告していなかったことなども分かり、計約1億5000万円の申告漏れを指摘された模様だ。

 佐伯被告は98年ごろから、「沈没船を引き揚げて財宝を換金する」「東欧の不動産の値段が高騰している」などと実現性のない事業を持ち出し、全国の約1万3000人から総額537億円をだまし取っていたとされる。警視庁などは今年1月、佐伯被告ら計17人を詐欺容疑で逮捕し、15人が組織的詐欺罪で起訴されている。

http://www.asahi.com/national/update/0911/TKY200709110499.html