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2007年09月10日(月) 21時03分

<年金記録>宙に浮く5千万件中、情報不備524万…社保庁毎日新聞

 社会保険庁は10日、宙に浮く5000万件の年金記録のうち、照合に要する「氏名」「生年月日」「性別」の3情報のいずれかが欠けているものが全体の1割以上、524万995件(厚生年金523万9781件、国民年金1214件)に上り、中でも氏名のない記録が524万918件(同523万9710件、同1208件)、3情報すべてない記録も3809件(すべて厚生年金)あった、との調査結果を公表した。
 何らかの不備があった記録のうち、2情報が欠けているのは▽氏名と生年月日29万5786件▽氏名と性別3927件——の計29万9713件(厚生年金29万8505件、国民年金1208件)。1情報がないのは▽氏名493万7396件▽生年月日58件▽性別19件——の計493万7473件(厚生年金493万7467件、国民年金6件)だった。
 ただ、不備のあった全記録から、人口比に応じ10都道府県分1000件を抽出し補正を試みた結果、すべて補正でき、2情報以上を欠く記録でも、手書き原簿と突き合わせるなどして1件平均15・6分で補正を終えたという。
 社保庁は、3情報すべてない記録でも加入期間の重複をチェックできるシステムの開発により、記録の補正は可能という。不備があった524万件についても「12月末までに補正を完了し、予定通り来年3月までに照合、通知をできる」と説明している。不備が厚生年金に集中しているのは、個人加入の国民年金と違い、事業所単位で年金番号さえ管理しておけばいいという発想があったためだという。【吉田啓志】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070910-00000104-mai-pol