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2007年09月07日(金) 17時30分

エレベーター、三菱・日立も強度不足 計1000基朝日新聞

 エレベーター製造国内最大手の三菱電機(東京都千代田区)と同2位の日立製作所(同)製エレベーターのうち計1千数百基に、それぞれの社の仕様よりも強度が下回る鋼材が使われていることがわかった。事態を把握した両社が再計算したところ、エレベーター全体としては建築基準法が定める強度は保たれているとしている。国土交通省は7日午後にも、両社からの報告内容を公表するとともに、詳しい経緯の調査に乗り出す。

 同省などによると、フジテック(滋賀県彦根市)製エレベーターに強度不足の鋼材が使われていた問題が7月に明らかになったのを受けて全メーカーが行った内部調査の過程で判明した。下請け先の製造工場に、強度の低い鋼材が何らかの理由で納入されたことなどが原因とみられるという。

 国内のエレベーター製造シェアは両社で約6割を占め、計30万基以上が稼働しているとされる。

 エレベーターの安全性をめぐっては、六本木ヒルズで4月に起きた火災を機に、ワイヤロープの破断や損傷などの不具合が各社製品に相次いで見つかり、全国で緊急点検が進んでいる。フジテックの問題では、仕様よりも最大で3割以上強度の低い鋼材が使われ、同社が実態調査を進めている。

http://www.asahi.com/national/update/0907/TKY200709070234.html