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2007年09月06日(木) 03時18分

子供の靴底に覚せい剤、“家族密輸”容疑の夫婦ら3人逮捕読売新聞

 細工された運動靴の厚底部分に覚せい剤を隠し、自分の子供にもこの靴を履かせて覚せい剤計約2・3キロ・グラム(末端価格約1億3800万円)を香港から密輸しようとしたとして、愛知県内の男女3人が、覚せい剤取締法違反と関税法違反容疑で千葉県警成田空港署に逮捕され、千葉地検に起訴されていたことが5日、わかった。

 逮捕、起訴されたのは、名古屋市守山区小幡南、無職太田孝被告(50)と妻の美樹被告(42)、美樹被告の知人で愛知県瀬戸市萩山台、会社員加藤奈美世被告(41)。

 起訴状などによると、3被告は6月10日、64グラムずつ袋に小分けした覚せい剤が隠された白い運動靴6足を香港で受け取り、3被告のほか、孝被告の中学生の長女(14)と長男(12)、加藤被告の専門学校生の長女(17)にも履かせて国内に持ち込もうとした。

 いずれも新品の靴だったことを不審に思った東京税関成田支署職員に見つかった。

 孝被告は昨年10月から3〜4回にわたり、同様の手口で“家族密輸”を行ったとみられており、「(覚せい剤は)暴力団関係者に渡すことになっていた」と供述。一方、千葉県警は、子供3人は密輸を知らなかったとみている。

 5日には、千葉地裁(彦坂孝孔(たかのり)裁判長)で孝被告と加藤被告の初公判が開かれ、孝被告は起訴事実を認めた。一方、加藤被告は「覚せい剤とは知らなかった」と一部無罪を主張。検察側は孝被告に懲役14年、罰金700万円、加藤被告に懲役8年、罰金300万円を求刑した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070906i401.htm?from=navr