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2007年09月06日(木) 20時29分

高齢者狙って悪質な勧誘、生命保険の契約トラブル急増読売新聞

 生命保険の契約に関するトラブルが高齢者の間で急増していることが6日、国民生活センターの調べで分かった。

 契約内容を十分に説明せず、高齢者に不利益になるような高額な保険を契約させるような悪質なケースも目立つという。

 同センターによると、今年4月から7月までに寄せられた生命保険に関する70歳以上の人からの相談は650件。前年度同期に比べ約2・3倍に急増している。

 九州地方の80歳代の男性は2005年10月、「自分の葬式代を払うくらいの保険なら入ってもよい」と生命保険の営業職員に伝え契約した。しかし、実際の契約は、自分でなく孫が死んだときに保険金が支払われるようになっていた。

 関東地方の80歳代の女性は2005年、知り合いから勧誘されて、よく分からないまま、年間保険料約694万円の生命保険に加入した。女性には月10万円足らずの年金収入しかなく、保険料が支払えなくなったため解約したが、払った保険料1388万円に対し、解約返戻金は1130万円だった。

 同センターでは「高齢者は複雑な仕組みの保険を1人で契約するのは避け、家族など周囲に相談してほしい」と注意を呼びかけている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070906i313.htm