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2007年09月05日(水) 09時44分

参院議員辞職 小林温氏、淡々と釈明 記者会見毎日新聞

 「早く私自身の口から説明したいと思っていたが、捜査への影響を考えた」。出納責任者を務めた秘書らの選挙違反事件をめぐり、4日に参院議員を辞職した小林温(ゆたか)氏=神奈川選挙区=は記者会見で淡々と語った。事件後に公の場に現れたのは約1カ月ぶりで、支援者からも「説明責任」を問う声が上がっていた。秘書らの起訴事実に「無実」を主張したが、30分弱で会見を打ち切り、「次があるから」と足早に立ち去った。
 小林氏は秘書らが逮捕された8月7日以降、逮捕時と起訴時に事務所を通じて短いコメントを発表しただけだった。神奈川県庁内の会見場には80人以上の報道陣が詰めかけ、午後5時に小林氏が現れると一斉にカメラのフラッシュがたかれた。
 小林氏は選挙戦の日焼けが残る顔で「有権者の期待に沿えず、深くおわび申し上げたい」と頭を下げたが、起訴された秘書は「有能で誠実そのもの」と擁護した。自身の責任については「選挙では事務所で作られた日程をこなすのが精一杯で、具体的なことにはまったく気を配れなかった。管理責任があったのは否めない」と語った。
 また、秘書らに買収されたとして書類送検された大学生らについては「若者の政治参加は重要なことで、手伝ってくれたみなさんが事件を通じて嫌な思いを持ってしまった。大変申し訳ない」と語り、目を潤ませた。今後は「何も決まっていない。どういったことができるのか考えていきたい」と語った。【笈田直樹】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070905-00000002-maip-pol