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2007年09月04日(火) 08時19分

横浜警官銃撃 元幹部、組の資金を着服 タイ逃亡情報で急きょ捜索産経新聞

 横浜市のアパートを家宅捜索中の警視庁新宿署の警部補(41)が腕を撃たれ重傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された指定暴力団山口組山健組光竜会元幹部、福原真澄容疑者(37)が、組の資金約1000万円を着服していたことが3日、警視庁の調べで分かった。福原容疑者が「タイに逃亡する」との情報があり、直前に部屋から荷物を持ち出したために捜索を急いだことも判明。福原容疑者は「拳銃(けんじゅう)は(関西方面の)高速道路から捨てた」と供述しており、神奈川県警が発見を急ぐ。
 調べでは、福原容疑者の拳銃所持情報が新宿署に寄せられたのは、8月31日午後10時ごろ。その際、「(福原容疑者は)組の1000万円に手をつけ、(破門されて)追い込みをかけられている」「9月1日にタイへ出国する」との情報も伝えられていた。
 さらに、数日前にも海外逃亡を試みたとされたことから、新宿署の捜査員計8人が福原容疑者らの住む横浜市内のアパートに向かった。
 1日午前4時20分ごろ、福原容疑者が山口組系組関係者、片山勝啓容疑者(35)=公務執行妨害容疑などで指名手配=とタクシーで帰宅。捜査員がアパート周辺で待機していたところを片山容疑者に気づかれ、「だれだ」と聞かれたが、両容疑者はタクシーを待たせたまま室内に入った。
 捜査員が捜索のための配置を決めようとしていたところ、片山容疑者だけが荷物を入れた段ボールを持って玄関から出てきたため、急遽(きゅうきょ)、捜索することを告げ、押し問答になった。
 午前5時20分ごろには、捜査員3人がアパートのベランダ側に移動。捜査員がカーテンを開けると、室内で拳銃を構えていた福原容疑者が「出ていけ」と叫んで拳銃1発を発射した。銃弾はベランダの柱に当たって跳ね、警部補の腕に当たった。発砲で捜査員が退避したすきに片山容疑者は逃走。現在も行方は分かっておらず、拳銃も発見されていない。

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