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2007年09月02日(日) 20時22分

逃走後も2時間包囲…警官へ発砲元組員「銃は関西で捨てた」産経新聞

 横浜市神奈川区のアパートで1日、銃刀法違反容疑で家宅捜索に入ろうとした警視庁新宿署組織犯罪対策課の男性警部補(41)が腕を撃たれ重傷を負った事件で、神奈川県警は2日、撃ったのは指定暴力団山口組山健組光竜会元幹部と断定し、殺人未遂容疑などで指名手配。行方を追っていたところ、元幹部が大阪府警の知り合いの捜査員に「出頭したい」と連絡を入れ、府警は2日午後、大阪市西淀川区のガソリンスタンド付近で身柄を確保、逮捕した。
 逮捕されたのは、福原真澄容疑者(37)=神奈川区栗田谷。調べに「私が撃ったが、当たっていないはずだ」などと供述。逮捕時には実弾1発を持っていたが、拳銃は「関西方面で捨てた」と話しているという。
 府警は2日夜、福原容疑者を神奈川県警に移送。県警は家宅捜索に入ろうとした捜査員を妨害し、福原容疑者と逃走したとして、公務執行妨害容疑などで山口組系組関係者の片山勝啓容疑者(35)=同=も指名手配、行方を追っている。
 調べでは、福原容疑者は1日午前5時20分ごろ、神奈川区栗田谷のアパートの室内から拳銃1発を発射し、ベランダ近くに待機していた警部補の左腕に命中させ、重傷を負わせた疑い。片山容疑者は捜索に入ろうとした捜査員に応対したが、玄関の外に出て鍵をかけ、室内に入らせないよう捜索を妨害した疑い。
 福原容疑者は8月20日に光竜会を破門になり、兵庫県にある別の組関係者の片山容疑者が同月24日に賃貸契約した現場アパートに居住していた。
 この事件では、福原容疑者の発砲で捜査員が退避したすきに片山容疑者が逃走、福原容疑者もベランダ側にいた捜査員が後退した間に逃げたとみられる。警視庁と110番で駆けつけた神奈川県警は福原容疑者が室内にいると誤認し、発砲から2時間半後まで無人のアパートを包囲していた。

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