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2007年08月31日(金) 03時08分

社福法人との癒着問題、人事院が厚労省に調査要請読売新聞

 厚生労働省九州厚生局の松嶋賢(まさる)・前局長(59)が、大阪府内の社会福祉法人「枚方療育園」の前理事長から、高級車や多額の資金の提供を受けていた問題で、人事院の国家公務員倫理審査会は30日、同省に事実関係の調査を求めるなど実態把握に乗り出した。

 今月24日に退職した松嶋前局長は懲戒処分の対象外だが、癒着が長期間に及ぶため、同法人への補助金の支払い状況や同僚職員の認識などについても報告を求める。

 厚労省も31日、前局長から事情を聞く方針で、退職金相当額の自主的な返還を求めるなど何らかのペナルティーが可能か否かを検討している。

 厚労省によると、枚方療育園は2002〜04年度、大阪府枚方市の重症心身障害児施設など計3施設を増改築した際、厚労省から計10億4100万円の補助金を受けている。松嶋前局長は04年7月〜06年8月、社会福祉法人の許認可や補助金の審査を担当する本省障害保健福祉部の二つの課長を歴任。昨年4月まで同療育園の理事長だった山西悦郎・前理事長(80)は、国家公務員倫理法で利益供与が禁じられている利害関係者に当たるが、松嶋前局長は取材に対し、金品供与について「親族なので問題はない」と繰り返している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070831-00000001-yom-soci