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2007年08月31日(金) 19時03分

NHKに「あっぱれさんま大先生」ファンツカサネット新聞

ネット上のフリーの百科事典「Wikipedia」の更新履歴から、NHK内にフジテレビ系列で放送された「あっぱれさんま大先生」の熱烈マニアがいることがわかった。

これは、IPアドレスを分析することによって「Wikipedia」がどこの組織からいつ編集されたのかを分析するツール、「WikiScanner」の日本語版公開によって明らかになった。

そのツールによると、2006年の6月から12月にかけて、Wikipediaの「あっぱれさんま大先生」の項目が計18回、NHK内のIPアドレスから更新されていた。具体的な更新内容は、出演者情報の追加や放送時間の修正など細部にわたっている。

さらに、「WikiScanner」によると、NHKの番組「おじゃる丸」や「サラリーマンNEO」の更新履歴に混じって、なぜかまたもやフジテレビ系列の「ゲームセンターCX」のほか、クラシックの「リヒャルト・シュトラウス」、指揮者の「セルジュ・チェリビダッケ」などの更新が、NHK内のIPアドレスから行われているのが目立っている。

もちろん、IPアドレスの情報だけでは、NHK職員が更新したのか、そのほかの関係者によるものかは不明だが、何者かがNHK内のPCから更新したということは疑いようがない。自社番組については、より詳しく正しい情報を載せるために更新することが許されるかもしれないが、それ以外の情報について、受信料で運営されている組織から更新されていることには、やはり疑問を感じざるを得ない。

「WikiScanner」では、ほかにも農水省からガンダムに関して大量の書き込みがあったことや、厚生労働省から、アダルトゲームの項目で解説が書き加えられたこともわかっている。

こうしたことから、一見、このツールはふんどしの中まで覗いてしまう「暴露ツール」のような印象を持たれるかもしれない。しかし、不正な更新や、当事者の意図的な操作を監視し見抜くことができるという点で非常に優れており、むしろネットの健全な情報を支える裏方としてメリットの大きいツールといえるだろう。

(記者:北川武行)

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写真撮影:北川武行記者
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